グローバル社会の中で農学はどこへ向かうのか?
20世紀の終盤以降、農林水産物市場の大規模化・国際化が加速している。食品に関する規格が国際的に画一化され、小売りの現場で再編・統合が進む。そうした動きに対応して、効率化・大規模化を進めた農業・漁業が産業として勝ち残る一方で、生業としての多様な農業は衰退している。北米・欧州・東アジアなど各地の農村漁村で生産者が減少し、人口は都市に移動している。
この中で、次世代の農学研究と人材育成をどう進めるのか。文系学部の廃止が一部で議論されたが、広く学問全般の将来社会におけるあり方が問われている。特に農学は、人間生存の基礎をなす食料生産や生態系、さらに人間の生活と地域社会を支える生業を扱っており、社会の中での位置づけが重要である。
本シンポジウムでは、文理の多様な分野における知の協同により、将来社会における農学の創造性と有用性とを追究する。
1.日時:2017年2月19日(日)13:00~20:00
2.場所:東京大学農学部弥生講堂(一条ホール)
3.プログラム:
13:00~14:30 |
丹下 健 研究科長挨拶
基調講演 「文理融合と多面的な価値の創造に向けて」
吉見 俊哉(情報学環教授 副学長)
文系の知とは何か―「文系学部廃止」の衝撃
梶谷 真司(総合文化研究科 教授)
中心と周縁の関係を変える~地方再生への哲学的アプローチ
井上 真(農学国際専攻 教授)
学際的な研究・教育の理念と実践 :「コモンズ論」の生成・発展プロセスに学ぶ
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15:00~17:30 |
ディスカッション「グローバル社会の中で農学はどこへ向かうのか?」
モデレータ:小林和彦
パネリスト:荒木徹也、梶谷真司、斎藤幸恵、八木信行、吉見俊哉
ディスカッサント:国際開発農学専修および農学国際専攻の現役学生、卒業生
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18:00~20:00 |
交流会
弥生講堂アネックスセイホクギャラリーにて(有料)
参加希望者は<こちら>から事前に登録をお願いします。
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4.お問合せ:
本シンポジウムに関するお問い合わせは、荒木まで
にてお願いいたします。
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