第2回勉強会
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3.JANICセミナーの報告
1.世界の現状世界全体における,貧困,飢餓,衛生,人権,教育の状況
2.NGOとは何か?
3.日本のNGO活動の現状
団体数,会員数,財政状況の推移
4.日本のNGO活動の課題と展望
5.NGOへの参加の仕方
4.NGOの新たな展望〜"市民社会(Civil Society)"論についてNGOが,国内外の政治において無視できない重要な役割を担うアクター(行為主体)となった,と容易に同意が得られる時代になってきている.国境を越えるグローバルな問題群への対応においては既存の国益を行動ベースにした国家中心のシステムでは対応しきれず,変わって機動性,柔軟性を備えつつ地球益を追及できるNGOの活動が評価されてきているのだ.このNGOの国境を越えたネットワーク化と影響力の増大に対応して,今"NGOが市民社会を促進する"とよくいわれるようになった.しかし,この復興した"市民社会"の概念は非常に多義的曖昧的で,ともすれば異なる観点を混同する危険性がある.
"市民社会"とは??この問いに答えるのに参考になる"市民社会論の整理"を東京大学教養学部遠藤貢助教授が行っているので紹介したい.
◆"市民社会(Civil Society)"という概念の系譜
17C・ヘーゲル:国家と家族の中間として存在
・マルクス:経済主体として還元
20C・グラムシ:政治,文化の上部構造.民主主義的闘争実践の場
・トクヴィル:"国家vs市民社会"の従来型から,"国家vs政治社会vs市民社会"とした.Guvermentに対する第2の"公共".
◆今日的"市民社会(Civil Society)"概念
注)AとBが混合されがち.意識的な峻別が重要.
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