21世紀に向けて開発途上国を中心に人口増加と経済成長に伴う食料需要の大幅な増加が見込まれるのに対して、地球的規模における資源・環境問題が食料生産の制約となることが懸念されています。また、無制限な市場経済の浸透は、需給市場の不安定性、貧富の格差拡大、自然環境の破壊などの矛盾を世界的な規模で深刻化させています。そこで、開発経済学、環境経済学、を駆使し、開発途上国における農業・食料問題と開発協力事例をシステム論的視点で分析することによって、地球的な資源・環境制約下における世界の食料需給予測及び開発途上国の開発戦略と開発協力のあり方を研究しています。例えば、水質汚染問題のシステムモデルによるシミュレーション分析およびリモートセンシング技術を利用した食料生産変動予測の研究を行っています。リモートセンシング分析を活用した世界食料・農林業モデルの開発により、地球温暖化が世界の農林業に及ぼす影響分析、農業・食料消費による環境負荷のモデル化と予測等を行っています。 |