研究室一覧

上の研究室名をクリックすると、下の研究室ごとの説明に飛びます。

国際動物生産学大講座

国際水産開発学研究室(Lab. Global Fisheries Science)

チリ・バルパライソ近郊における漁村調査


水産業は人類が再生産可能な資源を利用する代表的な活動の一つです。ここでは人間社会と環境の調和が求められており、研究課題も自然科学から社会科学まで幅広く存在します。この研究室では日本国内をはじめアジアや北米などをフィールドとして課題解決に資する研究を行い、あわせて外国研究機関との共同調査や国際シンポジウムの開催など多様な活動を行っています。これらを通して国際的に活躍できる人材育成を目指します。

国際動物資源科学研究室(Lab. Global Animal Resource Science)

抗菌剤の研究(左)、実践的な疫学研究(右) 調査


動物感染症・人獣共通感染症の出現・頻発は、世界や日本の動物資源の保全・生産に大きな影響を及ぼし、社会に脅威を与えています。問題解決につながる実践的な疫学研究(輸入リスク評価、感染症モデリング、小動物の疫学など)に取り組んでいます。松本グループでは、リーシュマニア、ニューカッスル病ウイルス、肝蛭等の病原微生物の宿主体内における生存戦略と宿主動物の対応に興味を持ち、海外調査および実験を行っています。

国際植物生産学大講座

国際植物資源科学研究室(Lab. Global Plant Resource Science)

梅林下でのワラビ栽培と日本ミツバチ養蜂


生態系と調和し、生態系を豊かにしながら食糧生産を行うには、どのような技術開発や社会の変化が必要でしょうか? また、そうした技術や社会の変化はどうして、あるいはどんな時に受け入れられ、広がっていくのでしょうか?こうした問いに答えるために、当研究室では現地調査、圃場実験、室内実験、シミュレーションモデルの開発など主体として、農学と生態学、および社会学を融合した研究を進めています。

国際植物材料科学研究室(Lab. Global Plant Material Science)

油ヤシ残渣から種々の材料を得る


樹木や農作物残渣などの植物バイオマスを有効利用するためには、素材の科学的特徴を捉える必要があります。当研究室では、各種の植物資源が有する質的・量的特性や地域社会・地球社会の持続可能性を考慮しながら、物理的・化学的手法により原料特性を明らかにすることを通して、植物バイオマスを材料や有用物質へ変換する道筋を見出だすことを目指しています。

地球生物環境学大講座

国際森林環境学研究室(Lab. Global Forest Environmental Studies)

ロシア・アムール州自然保護区における現地調査


現代の地球環境問題の多くは森林に関わる問題であり、その解決は人類の責務です。森林は環境に与えるインパクトが大きく地球上の生物資源量の主体をなすことから、その持続的利用をいかにして達成すべきかが重要な課題となっています。本研究室では、現在の地球環境問題解決の重要な鍵を握る森林とそれを取り巻く環境を対象として、ジオインフォマティクス技術等を利用した持続可能な森林管理についての研究を行っています。

新機能植物開発学研究室(Lab. Plant Biotechnology)

形質転換植物の育成

中西啓仁 准教授
<研究室HP>

植物が持っている能力を利用・増強し、不良環境に生育可能な耐性植物を創製すること、低投入型農業に適した作物を創製することによって、途上国の持続的食糧生産と先進国の環境調和 型農業への貢献をめざしています。植物の環境耐性機構、養分吸収機構などを生理学、細胞生物学、分子生物学それぞれのレベルから解明し、その過程に関与する遺伝子を同定、改変して形質転換することによってストレス耐性、生理活性物質生産といった新しい機能を持った植物を作成します。

国際農業開発学研究室(Lab. International Agricultural Development)

コロンビアでの窒素収支研究


陸域と海域のつながりに着目した環境技術開発と沿岸・海洋生態系保全に関する研究に取り組んでいます。浅海・岩礁域における海藻群落(藻場)の修復・造成に向けた鉄分供給(施肥)技術に関する基礎研究・フィールド試験を行うとともに、沿岸生態系保全にむけて河川流域や沿岸域の物質動態に関わる研究を実施しています。また海洋プラスチックごみ削減に向けた農業廃棄物活用についての研究にも取り組んでいます。

国際開発環境学大講座

国際環境経済学研究室(Lab. International Environmental Economics)

中国雲南省の棚田と用水路の現地調査


WTO(世界貿易機関)やFTA(自由貿易協定)の締結交渉の中で、アジア農村の貧困を緩和に資するような経済連携や、生態系や環境の保全に配慮した多様な農林水産業の共存を目指し ていかなければなりません。不完全競争性のパラメータを導入した同時方程式モデル体系の国際貿易モデルへの応用や、現地調査に基づく計量経済分析により、国民経済や環境、世界の様々な階層への影響評価や、調整政策の解明に取り組んでいます。

国際情報農学研究室(Lab. International Agro-Informatics)

タイのホウレン草の生育環境モニタリング


農学はフィールドを対象とした総合的な学問です。また、農学の使命は自然を正しく理解し、その知見を適切に現場に適用し、そこに住む人々の暮らしに何らかの貢献をすることにあります。当研究室では進化した農業工学としての学際的なアプローチによる世界の食料・環境問題の解決を目指して、農業と情報、土壌と水、食と文化などを対象とする研究を進めています。

兼担教員

総合研究博物館 遺体科学研究室(The University Museum, Laboratory of Dead Body Science)

フクロギツネの骨格を計測

遠藤秀紀 教授
研究室HP


総合研究博物館で遺体科学を進めています。伝統的な言葉遣いなら、解剖学や形態学の研究室です。動物の死体を大量に博物館に蓄積、解剖し、観察するのが研究の基本。動物の進化の歴史を機能や適応の解析によって明らかにします。ゾウ、キリン、パンダ、アリクイ、オオカミから、掌サイズのネズミやコウモリ、さらには家畜・家禽まで、対象を限定することはありません。脊椎動物と家畜の歴史の謎に、からだの形から迫ります。

連携教員・協力講座など

連携教員・協力講座(Affiliated Professors, Adjunct Faculty)

連携教員による講義(研究所見学:農研機構・食品研究部門)


国際的な農学分野は、ひとつの大学の中には入りきらないほどの大きな広がりと展開を見せています。そこで農学国際専攻では、国内のさまざまな研究機関に所属する優れた研究者を連携教員としています。連携教員を指導教員として修士論文、博士論文の研究を行うことができます。農学国際専攻専任教員が協力指導教員となり、キャンパスでの単位取得や学生生活、研究の遂行の仕方など学生・主指導教員・協力指導教員の三者が相談して、効果的な研究が行えるよう柔軟に対応します。また、海外の大学や研究機関での優れた実績を持つ外国人を外国人客員教員として、東京大学の他専攻・他研究科の教員を協力講座として招聘しています。
国際農業開発学コース(International Program in Agricultural Development Studies (IPADS))

ボン大学との共同の実習


英語のみで修得できる修士および博士課程のコースです。途上国の農業、環境、資源管理に関するさまざまな問題の解決に貢献できる国際的リーダーを養成することを目的としています。学生は幅広い学際的カリキュラムに沿った教育を受け、また日本の先進的研究や課題先進国としてのアプローチを学ぶこともできます。ドイツのボン大学との共同講義・実習も行っています。
ソーシャルICTグローバル・クリエイティブリーダー 育成プログラム(GCL)<br>(Graduate Program for Social ICT Global Creative Leaders (GCL))

ICTを基軸に社会変革をめざすGCL 教育


GCLは、ICTを基軸に社会変革を先導しグローバル社会を牽引するトップリーダーを、産官民学・海外連携により育成する学際的な学位プログラムで、東京大学の9研究科17専攻が参加しています。農学系からは農学国際専攻のみが参加しています。自専攻の専門知識に加え、他科目の多彩な知識を有し、卓越したコミュニケーション能力を備えた、グローバルレベルの課題を解決に導くリーダー人材の養成を目指しています。
寄付講座:地球規模感染症制御学社会連携講座
(Global Infectious Diseases Control Science)

光触媒の技術で社会問題の解決に貢献する

研究室のHP


 地球規模で深刻化する感染症を克服する方法を確立するために、幅広く共通に有効性を示す光触媒の効果を、農学を基盤とする水産業、農業、林業、畜産業等の現場で検証することを目的として、設立された社会連携講座です。
 光触媒は、酸化還元反応を促進することから、有機物や細菌を分解することが可能で、環境問題を中心とした身の回りの様々な局面で利用できることが期待されます。具体的には、魚類・植物・野生動物のウイルス病を含めた種々の微生物に対する光触媒の殺菌効果検証、畜産現場の環境改善、魚類の養殖業における感染症対策や水質改善、植物工場の清浄化、ペットの飼育環境、食品加工現場の環境改善などへの光触媒の応用研究を行っていきます。

寄付講座:持続可能な自然再生科学研究室
(Environmental Science for Sustainable Development)


SDGsの改善目標を実現するため、室内実験とフィールドワークを行います。水圏環境生物の特性を明らかにし、その理解の上で地球環境の保全を目指します。地上の植物・微生物についても生活環境におけるヒト・動物との関りを明らかにし、微生物の環境分布制御によりより良い生活環境の構築を目指します。特に環境における人獣共通感染症病原体の制御を目指します。